派遣会社の業務と仕組み
良くも悪くも人材派遣は、経済においてかなり重要な位置を占めています。
折しも2008年後半からその悪い部分がピックアップされていますが、派遣社員ばかりで人材派遣を行う派遣会社にはあまり注目されていません。
ここでは、人材派遣を行っている派遣会社とはどの様なものか、その業務内容と仕組みについて見ていきます。
☆派遣とは
そもそも、派遣会社の行う人材派遣とはなにか。
簡単に言うと、次の3タイプになります。
・登録型派遣
一般的に派遣というとこのタイプです。
派遣会社に登録をしたスタッフが、仕事を紹介してもらい働く期間だけ派遣会社と雇用契約を結ぶというものです。
この登録派遣は厚生労働省の認可がおりた会社のみ行えます。
・特定派遣
登録型が就労期間のみの契約に対して、この特定派遣は常時雇用契約が結ばれています。
そのために、給与は就労期間外でももらえるので、登録型と比べ安定していると言えるでしょう。
特定派遣もまた厚生労働省の認可が必要です。
・紹介予定派遣
派遣ではありますが、ある一定期間後は正社員としての登用を前提とした形態です。
いわば、正社員で言うところの試用期間を派遣社員として働くと考えてもらえばわかりやすいでしょう。
他の契約よりも長期(3年以上)の契約が普通で、派遣としての契約更新はできません。
もし、その派遣社員に働いてもらいたいならば正社員としてこようしなければなりません。
☆派遣出来る業務
以前は、派遣できる業務は限られていましたが、現在は規制緩和が行われ下記のいずれかに該当する業務については人材派遣を行うことは出来ません。
1.港湾運送業務
2.建設業務
3.警備業務
4.医療関係の業務(看護補助、介護などは覗く)
紹介予定派遣であれば、派遣が可能です。
5.人事労務管理関係業務のうち派遣先の団体交渉または労働基準法に規定する協定の締結などための労使協議の際に使用者側の直接当事者として行う業務
6.弁護士、外国法事務弁護士、司法書士、土地家屋調査士、公認会計士、税理士、弁理士、社会保険労務士、行政書士、の業務
7.建築地事務所の管理建築士の業務
この業務以外には、派遣は可能で、その期間は法令で定める26業務(ソフトウェア開発、機械設計、放送機器等操作、放送番組等演出、事務用機器操作、通訳・翻訳・速記、秘書、ファイリング、調査、財務処理、取引文書作成、デモンストレーション、添乗、建築物清掃、建築設備運転・点検・整備、案愛・受付・駐車場管理等、研究開発、事業の実地体制の企画、立案、図書当の製作・編集、広告デザイン、インテリアコーディネーター、アナウンサー、OAインストラクション、テレマーケティングの営業、セールスエンジニアの営業・金融商品の営業、放送番組等における大道具、小道具)に関しては制限なし。
製造業務は1年、医療関係の紹介予定派遣は最長6ヶ月、産休や育休などによる代替業務波及業者の復帰まで、その他は最長3年となっています。
ただ、現在、金融不況からくる製造業の人材整理として派遣の雇い止めが行われています。
そのことをふまえて、規制緩和で広がった製造業などに対する派遣業務を再び規制する動きがあります。
☆人材派遣会社と人材紹介会社の違い
よく人材派遣会社と人材紹介会社は混同しがちです。
しかしながら、業務内容を見ていくと、自ずとその違いはわかります。
〈共通点〉
企業からの依頼で人材を紹介する。
〈相違点)
人材派遣は派遣会社と派遣社員が雇用関係にあり、人材紹介は求職者と紹介した企業が雇用関係を結ぶ。
人材紹介は正社員として雇用されるので契約期間はない。
☆派遣会社の仕組み
派遣会社は主に次の3部門からなっています。
・営業
企業から仕事を取ってきます。
彼らは、企業を飛び回り、企業に人事担当と交渉して、商談を成立させます。
また登録スタッフの就労後に、スタッフの相談窓口になります。
・仕事の管理
営業が取ってきた仕事をスタッフに割り振ります。
いわゆるコーディネーターと呼ばれる人たちですが、その仕事の内容が希望条件として合致して、なおかつ企業から求められるスキル、就業条件にあう人を選出して、仕事を紹介します。
・スタッフの管理
登録スタッフの募集の他、スタッフの個人情報、仕事の希望条件などのデータを管理します。
また、給与などの経理、キャリアアップに必要な講座・研修などの管理を行います。
つまり、登録スタッフにとっての経理・人事などを行う部署です。
派遣の仕組みとしては営業が取ってきた仕事を、仕事の管理をするコーディネーターが適当な人に割り振る。そして一方でスタッフの管理をする部署が登録スタッフを集めてスタッフに関する事務的な管理をする。
派遣会社の経営としては、派遣スタッフからはサービスの利用をするときに料金を取っていません。
代わりに派遣先の企業からの給与は派遣スタッフの時給の20%~30%を手数料に、残りを派遣スタッフにという風になります。
直接支払わない代わりに、入ってくるお金が少ないというわけです。
手数料としているのは、中間搾取という風にすると労働基準法に触れるからです。