派遣社員
派遣社員は、正社員のように安定した仕事ではないですが、正社員のように様々な待遇を受けることが出来ます。
ここでは、派遣社員で働くと言うことがいかなることか、その実態についてみていきます。
☆派遣社員と正社員の違い
その違いは仕事内容をあらかじめ決めておくということです。
正社員の場合には、事務職であっても営業職などに配属されることがあります。
ところが派遣社員は、契約書で決められた以外の仕事をする必要はありません。
従って、違う部署への転属もありません。もし行う場合には新しい雇用契約を結ぶ必要があります。
そして、勤務時間も自分で働きたい時間を契約することで、残業や休日出勤にかり出されることはありません。というよりも派遣先は命令することが出来ません。
ただし、派遣社員と派遣先との間で合意がなれば残業や休日出勤をすることはあります。
就労期間は契約期間を区切ることになり、正社員と比べて不安定な雇用と言うのは事実です。
それが現在日本経済を襲っている金融危機からきた派遣切りの要因でもあります。
そして、交通費の支給もほとんどありません。
☆派遣社員の福利厚生
派遣社員でも有給休暇や社会保険などの福利厚生が法律で定められています。
ただし、その加入には要件にあった勤務状況である必要があります。
(有給休暇の加入要件)
・6ヶ月の継続勤務
・労働日の8割以上の出勤
この要件を満たせば、10日間の有給休暇が与えられます。
ここで注意するのは、同じ派遣会社で継続して6ヶ月以上の契約を結んでいれば、派遣先が違っても適用されます。
有給休暇の日数は、1年ごとに1日づつ増えていくことになります。
(社会保険の加入要件)
・原則2ヶ月以上の継続勤務
・労働時間が社員の4分の3以上、1ヶ月の労働日数が4分の3以上
この要件を満たせば社会保険(健康保険・厚生年金保険)に加入することが出来ます。
なお、加入の「権利」ではなく「義務」が発生しますので、加入することは絶対です。
(労働保険の加入要件)
労働者災害補償保険は派遣就労中の派遣社員全員に適用されます。
そして、雇用保険の加入は次のようになります。
・1年以上継続して雇用されている(見込みがある)
・1週間当たりの所定労働時間が20時間を超える
この雇用保険も加入要件を満たせば、加入は絶対です(雇用形態によっては適用除外となる場合もあり)。
☆派遣社員35歳定年説
よく世間で言われていることですが、派遣社員は35歳を過ぎると「仕事を紹介してもらえない」、「契約を更新してもらえない」といったことが行われるとされています。
原則的に、派遣労働法では、年齢での制限は禁止されています。
ところが、年齢による能力の低下を嫌がったり、ベテランの派遣社員を平社員が行うような雑用に使えないということが実際のところです。
つまり、この説は建前ではありえなくとも現実にはあるということを考慮して、派遣社員は正社員にステップアップするための経験を稼ぐ期間としたほうがいいと言えます。
☆派遣社員の残業
派遣社員は、双方の合意によって残業が可能です。
しかしながら、正社員と違い残業したからと言って時給がすべて割り増しになるわけではありません。
労働基準法にある法定労働時間、週40時間1日の実働時間8時間を超えた時点で割り増しがなります。
このとき、割り増しは時給の25%となります。
また、時間が22時以降の勤務であれば深夜の割増が適用され、これも時給の25%となります。
ですから、残業というときには、自分の勤務状況でどれだけ働いているかをチェックした上で決める方が良いでしょう。
☆派遣の有給休暇
有給休暇は、法律では上記の通り、一定の要件を満たせば取得できる権利があります。
でも、派遣社員は足りない人手を埋めるための人材であるし、有給休暇を派遣会社から取得するのであって実際に働いている企業ではありません。
そのジレンマがあるために、有給はなかなか取りにくいというのが実情です。
☆交通費は自腹
アルバイトと違い、派遣社員には交通費が支給されないケースが多くあります。
というよりも、その場合には時給の中に組み込まれています。
けれども、感覚としては自腹を切ることになるので、派遣社員として働く上で大きな不満となる点と言えるでしょう。
ところが、交通費が別に請求できるようになれば、企業としては複数の候補者の中からより少ない交通費の派遣社員を選ぶことになります。
となると、都心から遠いベットタウンに住んでいる人などは、それだけ不利と言うことになります。
一概に交通費が出るから良くて、出ないと悪いという区別は出来ません。
また、支給がない場合には給料の交通費相当金額分は「非課税対象」にしてくれるかもしれないので、派遣会社に確認をする必要があるでしょう。
☆派遣社員のクレジットカード
派遣社員も、就業していればある程度は収入が見込めると言うことで、クレジットカードを持つことが可能です。
そのときに、在籍確認先は人材派遣会社ということになるのですが、個人情報保護の観点から、容易に答えることは出来ません。
もし、クレジットカードを作るときには派遣会社にあらかじめ一報しておかねばなりません。
電話で「クレジットカード会社から在籍確認の電話が来るので返事をしておいてください」と頼んでおくだけで、対応してくれます。